2018/05/06

国東半島 -元屋/両子寺/木もれ日゛-

2018年GWに満を持して国東半島含む北九州諸々を訪問。旅程は1泊2日、移動手段は車。「今回は行き当たりばったりで行こう」と妻と話してあまり下調べをせず、ホテルだけ門司港の安ホテルを予約していざ出発。
結果的には国東から門司港に行き、そこから関門を渡って唐戸へ、そしてまた門司港に戻って宮若市、うきは市、最後は佐伯で寿司食べて帰るという移動距離ハンパない旅程となる。一か所での滞在時間は残念ながら短かったものの大満足な旅に、いやはや九州はたのしかー。

延岡から国東へは高速で約2時間半ほど。高速をぐんぐん北上し、途中別府湾SAで休憩とかしながらさくっと到着。しかし今更ながら国東半島はその業界ではエキゾチックな場所とされていて、あの佐藤健寿も資生堂花椿にて「信仰と幻想が習合する“異郷”国東半島」という記事を書いてるほど。そう、華やかな何かがあるわけではなく、ちょっと重ための観光地なのです。

とはいえお腹も空くしお茶だってしたい!という至って普通の願望も強く、まずは「海六呼(ウロコ)」というお寿司が食べられるお店へ向かうことに。途中道の駅なんかも寄りながらゆるりと目的地へ。
何の変哲もない小屋すら画になる国東
もはや何か意味をもたせようと必死になる国東の小屋
開店10分ほど前に到着し、まだ「支度中」の看板が掛かってたので近所をしばし散策することに。長閑な雰囲気で沖縄のような町。どこか遠くで青空カラオケの音も聞こえてきて良い感じのお昼時間。
レトロなバス
海へ続く道
いやはやどこだって海辺には猫がいる
綺麗!!ってわけではないが穏やかな海
地主神社、生い茂る雑草が不思議な雰囲気の一役を買っている
「無音」な商店街。
散策を終え、お店へ戻るとまだ「支度中」の看板。「こ、これは怪しい...」と戸を開けて聞いてみると「今日は夜だけやってる」との返事、残念...。行き場を失った我々は新たなランチ場所を探し、近所の「元屋」というお店へ。妻は天丼、私はリュウキュウ丼を注文。海鮮欲求を満たしてくれるおいしい内容だった。
夜は地元の青年団、自警団の寄り合いでごった返しそうな店。
大分名物「リュウキュウ丼」!
お腹も一杯になり、これまた近所をしばし散策。見知らぬ土地は新鮮でおもしろい。普通の景色が非日常に感じる。車のスピードで過ぎ去れば気づかない発見がそこにはあります。
アジアンな布で覆われた元・商店?
蕎麦+割烹+旅館なスペシャルなお店「米屋
次はいよいよお寺へ向かう。宮崎と違って国東には幾つも名寺があるため、ここはネームバリューをとって「両子寺(ふたごじ)」へ。途中、国東で開催されてた自転車レースの団体とすれ違う、高低差が激しそうな国東を自転車で巡るのはしんどそうな反面楽しそうで羨ましい。しかし、行けども行けどもチャリダーが居て「一体何人が参加してるんや!?」と思わせるほど。HP見たら2500人とのことでしたが感覚的には8,000人ぐらい居てそうな感じでした。
途中のダムで見た勇壮な鯉のぼり
両子寺、護摩堂
天気がサイコー
お堂に映える緑
両子寺、奥之院
奥之院は結構な崖に建立されており、お堂裏手にはこんな隠し仏像が。
奥之院から見下ろす階段、座る妻が見える。
土産物屋の充実は凄まじく、商売気を感じた。
売り物ではないがかわいい仏像
そして両子寺といえば、国東と言えばな仁王門。
インスタ映えします笑
水が綺麗で山深さを感じる
観光名所とはいうものの、そこまで混んでなくて快適な見仏タイム。やはりお堂の感じといい、刹那的な雰囲気といいお寺は最高。メインの観光名所なお寺より、山寺のより寂れた感じのお寺が特に好きで堪らない。朽ち果て寸前のお寺があれば買い取って愛でたい笑
お寺欲を満たし、次は国東随一のオサレスポット「海辺と珈琲 ことり」へ向かう。海沿いの道を快走し、横目に自転車レース中の人々を見ながらほどなくして到着。海水浴場に隣接するその店はロケーションがまず最高。店内も広くて外でもコーヒーが飲める。しかしこの日はGW真っただ中、おそるおそる店主に「2名、いけますか?」と聞くと「あぁ...結構待ってる人がいてまだ30分ほどかかりますので...」とやんわり断られる...笑 見たら店内は空席が目立つが、外には何も飲んでいない人々がわんさかと居てどうやらコーヒーを待っているようだった。
目の前の海水浴場でしばしコーミングしながら考えるも、店主が忙しそうでちょっとかわいそうな感じすら漂わせていたので妻と「やめとくか...」と諦め店を後に(個人的見解)。我々が出ていくそばから新しい車がばんばん入店してきて店主の気持ちを慮ると切ない気持ちになった。「刹那」と「切な」、全く国東は奥が広い。
いや、本当にロケーションも雰囲気もちょっと別格に良い。
ただ繁忙時は...
コーミングも寂しい内容に...。
さらに海辺を快走し次なる目的地「SOBA CAFE ゆうひ」へ向かうも近づくにつれて多くなる車に嫌な予感を感じ、到着間際で確信に変わる。とんでもない車の量に、海辺で屈んでいる大量の人々。そう、潮干狩り。しかも「マテ貝」!もちろん目的地のカフェも人でごった返しており泣く泣く後に。「いっそのこと少し離れよう」とマテ貝から逃れる様に豊後高田市内へ、偶然見つけた「木もれ日゛」という良い名前のカフェで美味しいケーキと珈琲を頂き、まさに木漏れ日とそよ風を感じる至福の時間、雑木林の中にある茶室のような良いお店でした。
言うなれば田園に突如現れる千利休の「妙喜庵」という感じ
時すでに夕刻、急いで門司港へ向かいます。

2 件のコメント:

  1. 寺の屋根の曲線が周囲と調和しています。送電線の鉄塔や電柱が近くにも遠くにもないというのは、今や
    貴重な風景です。

    既に行かれたかもしれませんが、杵築市。国東市の隣です。そこには、武家屋敷が現在まで保存されています。「Samurai Residence」、観光案内板にそう書かれた英語表記に妙に感心した覚えがあります。サムライレジデンス、この語感、しっくりきて好みです。近くにYakitori Balcony 、なんて店がありましたら誘われてしまいそうです。

    返信削除
  2. 「HOUSE」ならぬ「Residence」とはまさにお屋敷、という感じで表現としても確かにしっくりきます。杵築市は未踏の地ですが一度行ってみようと思います。しかし、言葉の持つチカラは侮れませんね、言葉や文章を生業にしている方達を見るといつも大変感心します...。Yakitori Balconyでは麦酒で乾杯したいものです。

    返信削除