2019/07/22

高鍋町を知る旅②ー偉大なる岩岡保吉様(高鍋大師)ー

と、いうことでいよいよ高鍋町大本命の高鍋大師へ。

小雨降る中、古墳群を見た後に「高鍋大師こっち」という看板を頼りに、あくまで古墳のサブ的な感じで向かいました。道中、離合できない細い藪道を通り「ほんまにこんなとこにあるんかいな」と不安になってきたぐらいでようやく石仏石像がちらほら現れてきます。

ファーストインプレッションとしては、、「何度か写真で見たこともあったし結構雰囲気や変さはそのままやなぁ。」という感じ。確かに表情とか変やしちょっとおもろいし形もいびつやし。旅途中にハプニング的に現れたらそりゃあテンション上がる部類、レベルだと思いますが「何せ写真とかで見てるし何やったら高速道路や街の標識、看板にもデフォルメされて書かれてるしゆるキャラもいるし」ってな具合で前情報のせいもあり少し冷めてました。以下ギャラリーとして。

宮崎県児湯郡高鍋町大字持田
(高鍋町観光協会 TEL:0983-22-5588)
まずは駐車場の石像から。個人的にはこの石像、一番好きかも
なんというか、、奇跡のバランス、というかアンバランス
駐車場近辺、序の口
駐車場近辺、顔と顔の間にあせもできそう
駐車場近辺、へのへのもへじ系
駐車場近辺、当時のブームかも、おかっぱ
駐車場近辺、チベット仏教徒だろうか
駐車場近辺、目が、、、イってる
駐車場近辺、上から就寝
駐車場近辺、左手が最高にかわいいぃぃ
駐車場近辺。祠、何も入ってなかった
駐車場近辺、珍しく木像
駐車場近辺、親戚に居てるタイプ
駐車場近辺、並列で見つめあう石像
駐車場近辺、結構な割合で見かける髪の毛7:3石像

ただまぁせっかくなので駐車場から歩いて「千手観音像」とか「弘法大師像」とか見に行くかと歩みを進め約1分。そこには投稿!特ホウ王国よろしくぶったまげな光景が!笑
まず驚くのはその眺望の良さ、眼下には広大な水田、民家、川、そしそして太平洋!といつの間にか結構な高さまで登ってきてたみたいでその景色の良さに驚く。そして次に本題の石像。これはもう、なんというか高鍋の街を見下ろすご神体の如く天高く直立に、そしてどっしりと鎮座しているではありませんか。しかも思いのほか巨大石像が多く、10体弱ほど確認できる。よく見ればやはり形も変だし支え棒みたいなんで後ろ支えられてるしとにかく「変」なんだけど、まずはそのスケールに圧倒されます。
テンションが急激に上がり、iphoneのシャッターを無心で押しまくりました。
高台。めっちゃいい景色!
そして本命の石像群!高さ10m弱
こんな感じ。ちょっとした外国感、異国感、異空間

メインの石仏石像は勿論、周辺に所狭しと並べられた小石像群の数も半端ない!あとで確認したら一人の方が計700余体を造ったみたい。そのお方こそ「岩岡保吉」!町内で米屋を営んでいたがあれこれあって(詳細はWikiを)石像を作る人生を歩んだよう。いやー人生ってほんっとに素晴らしすぎる!!
年いった感じの石像。亡くなったおじいちゃんに似ている。
巨像タイプ。腕の構造とか完全に発展途上な感じ。なめらかさゼロ
巨像タイプ。顔、胴、足のバランスよ...
きました。もはやスーツな石像
中井貴一かとおもたわ
凄まじくデフォルメされた誕生仏
巨像タイプ。もはや目は皿みたいなんが装着されてる。
巨像タイプ。ちょっと狂気すら感じる一貫性
巨像タイプ。これが高鍋のココロです。
つげ義春の「ヨシボーの犯罪」リアル版。
巨像タイプ。正直、顔が怖すぎる。
新喜劇やったら人気絶頂なはず。
この表情に恍惚とする。
同じく、この表情にも恍惚とする。
石像たちの一番奥に、これまた怪しげな小屋が。。フジロックで言うレッドマーキーのような赤く塗りたくられたその小屋、中はぶっとんでました。
ちょっと夜は来れない。
赤く塗ってる時の気持ちや如何に。

以上、その後いろいろ調べたら既に業界ではかなりの有名スポットになってるようで、具体的には好きな写真家の一人、都築響一の「ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行」で紹介されてるようです。これは奇界遺産の佐藤健寿が来る日も近いかもしれない。
遠景
少なくとも宮崎県内の人は見学必須にするべきだろう場所。

2019/07/21

高鍋町を知る旅①ー高鍋美術館・津久見屋果實店・持田古墳群ー

妻がエンクロスで見つけてきた美術館の洒落たチラシ。
場所は高鍋町美術館、日本でも珍しい(と思う)町立の美術館。高鍋町は以前より何度か訪れたこともあり、ある時はキャンプ、またある時は喫茶店目的で散策してます。行く度に「結構魅力的な街やな」と毎回思う街。そんな高鍋町の美術館で催される「パラレル・トラベル」という企画展示会。内容はそこまで詳しく知らなかったですが少なくとも現代アート的要素たっぷりなチラシデザインだったので興味深く伺いました。

「せっかく行くんだから!」ということで前後にいろいろ予定を詰め込んで向かいます。あいにくの空模様で一時豪雨により前方確認できないぐらいの状態でしたが無事到着。まずは朝食がてらのフルーツパーラー「津久見屋果實店」へ。お店の見た目は和菓子屋のような風貌ですが、開店と同時にお客さんが3組ほど入店するような人気店。
宮崎県高鍋町大字高鍋町658-1 0983-23-1122
「よってみランド」も気になりますが、パーラーって響き。良いよね
パーラーと、青果店が併設されてます
季節のフルーツパフェ。見た目以上、想像の150倍美味しい。
果物の瑞々しさ、アイスとクリームの甘さ。この掛け合わせを発見した人ありがとう、千疋屋だろか。とにかく何というか上品で気品があり貴族にでもなったような気分で食べられる食べ物、そして存在。

別腹を先に満たした後は本題の実術館へ。しかしやはり町立で美術館を持ってるとはやるな高鍋。教育水準、文化姿勢の高さがうかがえる。
〒884-0003 宮崎県児湯郡高鍋町大字南 高鍋6916番地1 0983-23-8887
これこれ!
開館20周年記念企画と銘打った「パラレル・トラベル」は、「映像と空間における新しい表現を探求するアーティスト山城大督が、高鍋町に広がる風景と、そこに流れてきた時間にインスピレーションを受け、上演型新作インスタレーションを発表。会期中は角銅真実の音楽ライブ、ワークショップ、古墳あるきなども開催。※HP引用」という結構気合の入った展示会のよう。
特別に撮影OK、アーティストと距離近のワークショップなどなど、なんというか都会の現代美術館では到底ありえなさそうなゆる~い雰囲気でとても楽しむことができました。詳細は皆さん行って、感じてください笑
子供が共鳴したやつ
みなさん行ってみてください笑
結構満足度高めで退館。大阪の国立国際や京都のMoMAKかと思うほど。やっぱり個人的には人生や生活にアート要素は欠かせないと改めて実感。最近忘れてたけどね...。あかんあかん。美術館学芸員の方、思い出させていただきありがとうございます。

その後、高鍋4大喫茶店(勝手に言ってる)の一つ、ブレーンで昼食を頂く。ちなみに4大とは「モルゲン」「カルダン」「エルザ」そして「ブレーン」である。
宮崎県児湯郡高鍋町南高鍋7161-63  0983-22-3996

創業40年らしい。
インドネシアのかほり。
名店のかほり。
チキンピラフ×2
コピーも良いしフォントも良い。
なぜか看板裏は平安。

昼食後、車を走らせてると「古墳群こっち」の看板を見つけ目ざとく向かうことに。細い道を抜けると急に開けた茶畑が目の前に現れ、さらによく見るとぽつんぽつんと草で覆われたこんもりした小さな墳丘があるではないか。これはなんとも不思議な光景、ということで車を降りてパシャパシャと撮影。
茶畑の奥に古墳
26号と名付けられた誰かの墓
数にビビる

古墳を間近で堪能し、高鍋大師で面喰ってママンマルシェで餃子を買って家路につきました。ママンマルシェは高鍋や宮崎のもの以外の食べ物飲み物がたくさん販売されていて驚きました。今度は夏に来よう高鍋!ちなみに高鍋大師の回は次に持ち越し。
〒884-0005 宮崎県児湯郡高鍋町大字持田5654‐1
ロゴデザインは水野学氏、都会的ですね。
帰りの10号線、ロードサイドのお店は相変わらず琴線触れまくりの気になる店ばかり。異国情緒、もはや外国!?と思うほどの個性的かつ歴史を感じるお店が多く、改めてじっくり来たいと思いました。