2015/11/23

てげ旅 -椎葉に泊まってみた・実感リアル椎葉-

近道のお蔭もあって思ったより早く目的地に到着。途中、小学校で遊ぶ親子に降り注ぐイチョウの落ち葉シャワーが何とも秋らしさを感じた。子供は「雨だーー!!」とはしゃいでましたが、そういえば椎葉の子供はみんな驚く程澄んだ目をしてるなーと思う。なんというか、そのままですがジブリ的な感じ? もはや曇りまくってる目を持つ大人(私)としては、是非そのまま純粋に大人になってほしいと切実に願うもんです。
しかし、今まですっかり椎葉に魅了されてきましたが、ここで一筋縄では行かない事態が発生します。それは、すごい勢いで引き潮が足をさらっていく感じというか、相撲取りと綱引きをしていて凄まじい腕力で引っ張られる感じというか...とにもかくにも目の前に「現実(リアル)」な生活が現れたのです。
とある老夫婦のご自宅。それはそれは生活感満載の...(いい意味で)何とも安心する雰囲気の...まさしく「ここで生活してます!!」的なリアル椎葉生活を送る方たちの家。

結構な突然の訪問にもかかわらず、本当に快く迎え入れて頂きお豆腐作りを見させてもらいました。(普通じゃないけど)普通にお食事まで頂き笑、家まで上げてもらい、マイペースに生活するその姿に感動しました。着飾らなくナチュラルに生きてるんやなー。
もちろんご自宅の周りには自然がいっぱいで、自家栽培の野菜やコンニャクイモ(初めて見た!!)、巨木に清流にと五感が忙しい。写真はないけど洗濯物を吊るす支えに鹿の角を使ってたのが何ともユーモアを感じた。
家の中には全国各地のみやげもんがたくさんあって、手拭いや通行手形や提灯などがわんさか。お父さんは植林で昔県知事から表彰を受けたことがあるらしく、表彰状もわんさか。(たぶん)カップラーメンとかにお湯を注ぐとき便利そうな注ぎ口下に置かれた小さな丸太、等々僅か6畳ほどの居間にここまで人生詰め込めるかってぐらい詰め込んだ家。しかもその居間が玄関すぐにあるもんだから情報処理が脳内で進まない...特に収納上手だった丹野さんの後だけに...ギャップが凄い...

ちなみに、丹野さんもそうだったがここ椎葉エリアの昔ながらの民家はほとんど同じような造りをしていて横に長い。聞くと山間を削って家を建てるので、奥ではなく横に長くなったのだそう。しかしどの家も100年を超す長寿家。梁などには立派な巨木を使用し、ちょっとのことではびくともしなさそう。参照HP
軒先に吊るされた野菜
ほんまに原木に生えるシイタケ。
自宅裏には結構な渓谷
豆腐作りの工房は自宅すぐ近くにあり、早速一から見せて頂く。感動するのはその手さばき!!全く無駄のない動きで見る見るうちに作業が進行していく。 何年使ってるかもはやわからないぐらい使い込んだ木製のしゃもじや、「お父さんのお手製」という巨大窯、何だかもうすべてが美しくて涙が出そうになりました笑 見よこのプロっぽさを!! 視線を!!しゃもじを持つ手を!!
大豆を煮こむ 吹きこぼれないよう丁寧に丁寧に
湯だった大豆を絞り機に入れる。室内に湯気が立ち込める。肌、きれいになりそう...
そうして出来上がったお豆腐。お父さんお手製のゆず胡椒(これすごくおいしかった!!)と一緒に頂く。工程の途中に色々聞かせてもらったお話(結婚時は山を越えて家財道具を持ってきたとか、お父さんの無骨な優しさとか、お父さんが乱入してきて猟銃を見せてくれたり(自慢かな?笑)とか)がこみあげてきて心の中は大号泣、心中穏やかじゃない状態(誰も知らんけど)でおいしく頂きました。
美しい出来立てのお豆腐

険しく厳しい生活環境でも美しく生きる人たちと触れ合って、少し自分の軸が太くなった気がします。がんばろうっと。
ちなみに、また別の視点でのリアル椎葉がここに...世界に一つだけの椎葉

0 件のコメント:

コメントを投稿