2016/09/11

てげ旅 -奄美大島.4(遷都のかほり、泥)-

8月19日(金) ※2日目、泥

個人的に今回の奄美で一番したかったことはシュノーケルでも鶏飯食べることでもなくこの泥染。以前より染物にはたいへん興味がございましたがどの染体験も生地混みだったり自由度が少なかったりと、なんかできてくるもん結局誰が作っても一緒やん??ってとこばっかなのであまり行きませんでした、が!今回向かう「金井工芸」はなんとなんと生地何枚でも持ち込みOK!って懐の深~い工芸屋さん。しかもホームページがなんだかオサレ。たまたま行く直前は大阪はgrafでワークショップしてたり、行った日は鹿児島のGOOD NEIGHBORS JAMBOREEに出店してたりととにかく精力的且つクリエイティブなのです。期待大。
鶏飯&携帯修理の関係で泥染予約時間から1時間ほど遅れそうだったので何度も電話を入れ続けてたのですが全く繋がらなくって「え?そもそも予約取れてる?」的な不安もよぎりましたが1時間ほど遅刻していったその場所は雑多な雰囲気で既に染められている方も多数、電話の音は遠くで聞こえるものの、従業員(家族?)は誰もとろうとしない(そりゃ繋がらんわ)、そんなゆるい雰囲気のところでした。
金井工芸 HP
〒894-0107 鹿児島県大島郡龍郷町戸口2205-1
TEL/FAX 0997-62-3428
ほんのり染物の香りが。
今回持ち込んだものは大判の風呂敷(無地)、福岡はうーぱんベーカリーの手拭い、トートバック(無地)の3つ。イメージはできてるものの、あとは細かな手ほどきを受けながら...と思っていた私がバカでした。付いてくれたお母さんはなかなかのスパルタで「はい、じゃあ次水で洗って!」「じゃあ藍染の人は左3回、右2回で染めて」とか全く勝手を知らない我々は正直困惑気味...笑 見よう見まねで何とかやるものの「え?これ合ってんの?」と常に不安と闘いながら進めていきます。しかし、何となくコツもつかみだして軌道に乗る旅メンバー。
※長靴と手袋をお借りしたのだが、サンダルだったので「裸足に長靴」という最悪の組み合わせで常にくちゃくちゃ足裏がべたついてました...気持ち悪くて慣れるまで大変でしたよ。
工房内。いやー、これはすごい仕事だわ
藍染の釡。これが左3回、右2回の根源、見たらわかる。
何となく形にもなってきて、乾かしたり干したりする作業が出てきたので休憩しながら進めていく。お母さんはスパルタに加え、威風堂々としたいで立ち。基本的には椅子からあまり動かない笑 その姿はまるで高校時代の部活の監督の様...。概ね染め上がり、最終乾かす段階まできたのでジュースを飲みながら休憩する。しかし金井工芸の方達は皆おしゃべりが早くてやはり鹿児島の気質を感じざる負えない...。奄美は鹿児島県なのだ。
話によると、奈良時代から奄美の染物や紬は献上されていたとか。今から1300年も前、こんな遠い場所からよく奈良まで行ってたな...と驚きを隠せない。
干される我々の染物。
そよぐ木の間でも干す。
染物は化学だ。
泥のもととなる泥田
大島紬になるんかな。髪の毛みたいな糸
ナイスセンス
んで、できたやつ。奄美大島に自生する車輪梅(方言:テーチ木)を煮出した
染料で染めたピンクの部分と、藍+鉄を混ぜた藍泥の濃紺部分。

メンバーの一人はシャツを、また一人はなかなか難易度の高い染めをしていたりとそこそこ満足してた様子。良くお喋りするおじさんがいるなー、と思ってたら大阪の方でした。奄美に住み着く大阪のおじさん、そういう人生もええな笑 しかし楽しかった。金井工芸はまた来たい良い場所。
藍で染まる爪。しばらく取れへんかった。
汗もかいたし虫にもかまれたし、足は長靴素足でべちゃべちゃやしで銭湯(というか村の施設的な?)へ駆け込む。どう読むねん、と思わず突っ込みたくなる名前ですが、地元の人にも愛されてそうでなかなか心地よいお湯でした。
いやほんま、何て読むねんってセンター笑
きれいさっぱりの後は、夕陽を見に行きます。

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